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香川真司 7年前

絶不調ドルト。香川が強調する「2つの最終決戦」の重要性。スパーズ相手に問われる真価

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「勝ち続けるしかない」と香川。チームに自信をもたらせるか

香川真司
ドルトムントの香川真司【写真:Getty Images】

 第4戦を終えた段階で、スパーズはグループ突破を決めている。よってドルトムント戦にそれほど力を割いて来ないかもしれない。アウェイゲームであれば、なおのことだ。できる限り消耗を避けてイングランドに戻りたいというのが、指揮官マウリシオ・ポチェッティーノの本音ではないか。

 だからと言って、もちろんトッテナムが与し易いということにはならない。第3戦、第4戦と2戦連続でレアル・マドリーと相見えたスパーズ。サンチャゴ・ベルナベウでは1-1のドローに終わり、“聖地”ウェンブリーでは3-1と勝利した。レアルの調子の悪さがあったとしても、昨季CL王者に対する1勝1分という戦績が、その実力を証明している。未勝利の続くドルトムントにとって、難しいゲームになることは間違いないだろう。

 トッテナム戦に向けて推奨したいのは、GKロマン・バイデンフェラーの先発起用だ。シュトゥットガルト戦で先制点を与えた場面を振り返っても、ロマン・ビュルキのパフォーマンスは、依然として安定からは程遠い。36歳のベテランは、今季は公式戦で1試合も先発出場していない。起用にはリスクが伴うが、スイス人の正GKを起用し続けることにも不安は残る。テコ入れの意味合いも含めて、思い切ってバイデンフェラーを抜擢してみても良いのではないか。

 香川は「僕たちは勝ち続けるしかない」と意気込む。

「どんな試合であれ、引き分け以下を望む試合なんてないんで、その2試合を僕たちはやり続けるだけだと思います」

 18日、アーセナルとの“ロンドン・ダービー”で、重心が後ろに寄りすぎたトッテナムは、DFラインの前のスペースを有効に使われ、0-2で敗戦した。付け入る隙は、わずかにある。

 先発したスパーズとの第1戦では、1アシストを記録した香川。再戦する21日の第5戦でも、出場のチャンスがあれば、何らかの結果を残して、チームに「大きな自信」をもたらしたいところだ。

(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

【了】

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