出鼻をくじかれたドルトムント。相手の「対策」にハマる
失点パターンだけを見れば、代表ウィークに入る前と何も変わっていない、ということになる。
11月17日に行われたブンデスリーガ第12節、対VfBシュトゥットガルト戦。先発した香川真司によれば、ボルシア・ドルトムントの選手たちは「相当意気込んだ中で、気持ちをアグレッシブに出していこうと」試合に臨んだ。
だが、開始早々の5分、出鼻をくじかれてしまう。
敵が前からプレッシングを掛けてくる中で、CBマルク・バルトラからのバックパスの処理を、GKロマン・ビュルキがミス。詰めてきた敵のFWチャドラック・アコロにボールをカットされ、そのまま無人のゴールに悠々と決められてしまう。またもスイス代表GKの不安定なパフォーマンスによって、先制点を献上した。
2失点目は1-1で迎えた後半の51分。敵陣から一発のボールで左サイドの裏を取られ、ヨシプ・ブレカロに独走を許す。ペナルティエリア内で戻ったダン=アクセル・ザガドゥーがかわされ、シュートを突き刺された。シンプルに裏に出たボールによる失点は、10月28日のハノーファー96戦を彷彿とさせる。
シュトゥットガルトもドルトムントを研究し、ハノーファーが立てたような“対策”を踏襲してきたのだ。香川は「それ(研究)はすごく感じていた」と言う。
「相手はすごくマンツーマン気味に来ていたので。特にあのちっちゃいMFの選手がすごく僕とマリオ(・ゲッツェ)のケアをしていましたし、最初は僕に来てたけど、あっち側に流れていって、そこでなかなか良い守備をされていた」
香川、ゲッツェ、そしてユリアン・ヴァイグルの中盤3枚に対して、「ちっちゃいMFの選手」=サンティアゴ・アスカシバル、クリスティアン・ゲントナー、ベルカイ・エズジャンの3選手が「マンツーマン気味に来ていた」。
そして先制点を奪ったアコロと、ダニエル・ギンツェクがDFにプレスを掛けていく。そしてボールを奪えば、即カウンターを仕掛けてきた。