ロレンツォ・インシーニェ【写真:Getty Images】
ナポリに所属するイタリア代表FWロレンツォ・インシーニェが、代表でチームメートだったローマのMFダニエレ・デ・ロッシに感謝している。イタリア紙『イル・マッティーノ』が伝えた。
イタリア代表は現地時間13日、ロシア・ワールドカップ(W杯)欧州予選プレーオフ・セカンドレグのスウェーデン戦を戦った。ファーストレグを0-1で落としてホームに戻ってきた同代表は勝たなければいけない状況だったものの、なかなか得点できず苦しい状況となっている。
試合後半、監督はデ・ロッシにアップを命じたが、ベテランMFはこれを拒否して口論になっている。得点が必要な状況で起用するべきは自分ではなくインシーニェだと強く訴えた。
これについてナポリで好調のインシーニェは、「ダニエレにありがとうと言ったよ。彼のふるまいは、チームを助けようとする真のリーダーのものだ」と語っている。
デ・ロッシは試合後のインタビューで、「監督に対して不満があるわけじゃない。戦術に口を出すのは自分の仕事ではないので申し訳ない」とも語り、冷静な一面も見せた。
さらに試合前にスウェーデン国歌がイタリア側のブーイングでかき消されたことについてもデ・ロッシは試合後にスウェーデンのバスを訪れて謝罪。同時にW杯出場を祝福していたことが明らかになっており、ポントゥス・ヤンソンは「とても美しい出来事だったよ。彼は本当に紳士的な人間だと思った。真のキャプテンだと言えるね」と語っていた。
60年ぶりにW杯出場権を逃したイタリアの失望は計り知れない。それでも誇り高くふるまったデ・ロッシの行為は、イタリア人の誇りかもしれない。
【了】
★W杯予選まとめはこちら★