ペルー代表をW杯に導いたジェフェルソン・ファルファンは勝利を心友に捧げた【写真:Getty Images】
ペルー代表は現地時間15日、ニュージーランドとのロシアW杯予選大陸間プレーオフを制し、36年ぶりのW杯出場権を獲得した。
1stレグは0-0で終え、ホームに帰還したペルーは28分にジェフェルソン・ファルファンが先制ゴールを挙げると、64分にクリスティアン・ラモスが追加点を奪って勝利。2戦合計スコア2-0で5回目のW杯出場を決めた。
ペルー紙『パブリメトロ』など複数のメディアは、10番を背負って決勝点を記録したファルファンのコメントを伝えた。
「サポートに感謝したい。何よりも、この勝利は僕の心の友、パオロに。僕は君に約束していたんだ。覚えているかい? 全ての人々にとって喜ばしいことだ」
ファルファンが勝利を捧げた「パオロ」とは、共にペルー代表を長く支えてきたエースFWパオロ・ゲレーロのことである。同選手は今年10月のロシアW杯南米予選のアルゼンチン戦後に行われたドーピング検査で禁止薬物の陽性反応が出たとして、FIFAから1ヶ月の出場停止処分を受けた。それによってニュージーランドとの大陸間プレーオフに出場できなくなっていた。
ゲレーロはペルー代表通算84試合出場33ゴールを記録している絶対的エースにしてキャプテンでもあり、1984年生まれの同い年で、同じリマ出身のファルファンとは少年時代から共に祖国のために戦ってきた親友でもある。
ファルファンは「僕たちはパオロの状況が改善されて、一緒にW杯へ行けることを願っている。彼は本当に重要な選手だからだ」とも語った。自身の先制点の後には、ゲレーロのユニフォームを掲げて涙を流していた。
ペルー代表を10年以上引っ張り続け、ついにW杯への切符を手にしたファルファンとゲレーロは、2人とも無事に来年6月をロシアで迎えられるだろうか。ドーピング検査で陽性反応が出たゲレーロへの正式な処分などにも注目が集まりそうだ。
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