ベルギーに守備が通用したのは収穫
【ベルギー1-0日本】
ベルギー戦はブラジル戦よりも守備は機能していた。違う言い方をすると、ブラジルには通用しないがベルギーには通用するレベルにある。
日本は守備ブロックを置きながら、ハイプレスとミドルプレスを使い分けている。ベルギーにはそれが効果的で、ブラジルにそうでなかったのは、単純に相手が違うからだろう。
ミドルゾーンからハイプレスに切り替えるときに、日本のディフェンスラインは裏を警戒して押し上げに慎重さが見られた。つまり、ハイプレスにかかったときにMFとDFのラインが乖離する傾向があり、そこを埋める選手が1人しかいない。
ブラジルは日本の守備のやり方をすぐに理解し、ミドルプレスの開始地点の手前でキープしていた。日本がハイプレスに切り替える瞬間を縦へ出る合図と捉えていて、スペースの広がった日本のMFとDFの間をついてきた。
ベルギーにはブラジルほどの戦術眼がなかった。わざと日本にハイプレスさせて隙をつく狡猾さはなく、この試合用のビルドアップを用意した形跡もなかった。日本のハイプレスをまともに受け、普通に困っていた。
日本の守備は組織的な弱点があるので、そこをつかれると辛いものがあり、この試合でもチャンスは作られているので無傷ではない。ただ、差し引きでプラス材料が多かったのではないか。初見の状態ならベルギーのクラスにも効果があると確認できたのは収穫といえる。