選手交代は裏目。スウェーデンの術中に
良い内容で試合を進めることができていたこの前半にゴールを決められなかったことが、イタリアにとっては痛かった。一方そんな彼らを尻目に、スウェーデンのアンデション監督は着実な采配で守備の修正を測った。
その際たるものが、54分に切ったカードだ。オラ・トイヴォネンに代わり、イサク・キーセ・テリンを投入。するとテリンは守備時に、ジョルジーニョを牽制しプレスを掛けるポジションを取った。これで厄介だったジョルジーニョのパスワークが阻害され、ふたたびイタリアのパスの展開は時間の経過とともに遅くなっていった。
イタリアは58分、インモービレが右サイドに開いてボールを折り返し、ジョルジョ・キエッリーニにシュートさせるビッグチャンスを作ったものの、これでもゴールは破れない。するとそこから、アンデションとは対照的にヴェントゥーラが焦った。
61分にベロッティとステファン・エル・シャーラウィを一度に途中出場させる。追い込まれた状況での2枚替えは仕方のないところだが、問題なのは動いてパスの出しどころにはなっていたガッビアディーニをさっさと取ってしまったことだ。
これでインモービレとベロッティが重なる第1戦の状態に逆戻り。ジョルジーニョがプレスを掛けられているのでパスのスピードが上がらず、中央ではスウェーデンに守備を固められて、縦パスが前に出ない。そして攻撃はサイドを経由せざるをえず、エル・シャーラウィの突破からシュートという形以外はクロスが中心となる。しかしスウェーデンのCB陣を前に、空中戦ではボールが通らなかった。
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