一枚岩になれていなかったイタリア
「おまえらにはイケアしかねえ」と、スウェーデンを揶揄するチャントを地下鉄車内で歌いながら、月曜日にもかかわらず老若男女がスタジアムへ集う。トリノのチームフラッグを背中にまとって来たファンもいて、ミラノ以外の場所からもファンが応援に駆け付けたことを思い起こさせる。イタリアサッカー協会(FIGC)の公式発表によれば、観客数は72696名。サン・シーロの雰囲気は素晴らしいものだった。
「13日のサン・シーロでは、我われのファンは後押ししてくれるはず」
第1戦でスウェーデンに敗戦を喫したイタリアのジャンピエロ・ヴェントゥーラ代表監督のリクエストにファンは応えた。もっとも彼らは選手紹介の際、その監督の名前がコールされるや大ブーイングを浴びせたのである。
思い返せば、それが全てを象徴していたのかもしれない。ファンも含めて一丸となって臨むべき決戦で、一枚岩になれていないイタリア。他方厳格なヤンネ・アンデション監督のもとで結束し、11人が集中して守備をするスウェーデンを崩せなかったのは、当然の帰結とも言えた。
ヴェントゥーラ監督はこの第2戦に臨むにあたって、メンバーを3人入れ替えた。故障上がりでコンディションの上がりきっていなかったアンドレア・ベロッティに替えて、マノロ・ガッビアディーニを投入。
出場停止のマルコ・ヴェッラッティの位置には、所属クラブでインサイドハーフとしてプレーしていないアレッサンドロ・フロレンツィ。そして中盤のアンカーには、ジョルジーニョを抜擢した。その一方で批判が多かった3-5-2システムはそのまま、ファンの期待も大きかったロレンツォ・インシーニェも引きつづきベンチだ。