本田らを脅かす3人の新戦力
その他の3人のニューフェイスは、香川、本田、岡崎の不在の穴を埋めるために招集されたと考えられる選手たちだ。
森岡亮太、長澤和輝、興梠慎三の3人はいずれも所属クラブでここのところ好調なプレーを見せてきた。そのパフォーマンスを世界屈指のチーム相手に再現できるかどうかを確認できれば、例えば先月のニュージーランド戦とハイチ戦に招集するよりもはるかに有益なことだろう。
森岡はベルギー1部のワースラント=ベフェレンで不動の存在としてリーグ戦14試合に出場して7ゴール8アシストを記録。長澤は、堀孝史監督がミハイロ・ペトロヴィッチ前監督から浦和の指揮を引き継いでから先発出場の機会が増加し、輝きを放ち始めた。特にACLの舞台では、ドイツでプレーした2年間の経験が明確に発揮され、フィジカル面でも技術面でも非常にプレーしやすそうな様子だった。
浦和のチームメートである興梠も今季のJ1で目を引いた存在。チームがリーグ中位をさまよい、アジアでの成功にエネルギーを集中させていることが明らかな状況の中でも、6シーズン連続のリーグ戦二桁得点とキャリア初の20得点を達成してみせた。
3人とも、来年のロシアに向けて選択肢になり得る存在であることは間違いない。だがブラジルやベルギーのような相手に対して自分の力を発揮できないようなら、飛行機の席を与えることにほとんど意味はなくなってしまう。そういったレベルのチームこそが、日本代表が来年夏に勝負する相手だからだ。
彼らが確かなパフォーマンスを見せられたとすれば、ハリルホジッチは手持ちのオプションをさらに増やすことができる。だが、そのカードが香川、本田、岡崎に取って代わるものとなるのかどうかは監督本人にしかまだ分からないことだ。
(取材・文:ショーン・キャロル/翻訳:フットボールチャンネル編集部)
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