4人抜きゴールを決めた本田圭佑に世界中から賛辞が送られている【写真:Getty Images】
メキシコ1部のパチューカに所属する本田圭佑が、現地時間8日に行われたコパMX(国内カップ戦)の準々決勝ティファナ戦で公式戦6得点目となるゴールを奪った。
前半終盤の43分、ハーフウェーライン手前でボールを持った本田はドリブルを開始。一気にスピードを上げて1人目と2人目を抜き去り、ペナルティエリア手前で寄せてきた2人と一度かわされた後に追ってきた1人の間をトップスピードで駆け抜ける。
最後はGKの位置を冷静に見極めてループシュートを沈めた。パチューカは本田のゴールを含む大量4得点でティファナを下し、アトランテの待つコパMX準決勝へ駒を進めている。
世界各国のメディアからも惜しみない賛辞を送られる。『マルカ』紙メキシコ版が「まるでメッシのよう」と本田のゴールを称えたかと思えば、アメリカに本拠地を置くスペイン語放送局『ユニビジョン』のウェブサイトでは「ハーフタイムの前にゲームの結果が決まった。本田圭佑が現れ、マラドーナをまとってティファナのディフェンスを全員置き去りにし、ギブラン・ラフー(GK)の飛び出す前で3-0とした」と、アルゼンチンの英雄ディエゴ・マラドーナの“5人抜き”になぞらえて絶賛した。
メキシコでも大手メディアグループが展開するウェブサイト『エル・ソル』で本田のゴールについて「ケイスケ・ホンダはコートの真ん中でこぼれ球を拾い、アウェイチームのゴールに向かって、クラックのように6人の相手を飛び越えていった」と言及した。
クラックとは相手を恐怖に陥れるスーパープレーヤーに与えられる、非常にポジティブな意味の表現である。
ギリシャのスポーツ情報サイト『ガゼッタ』は「本田がまだヨーロッパサッカー界にいれば、彼のとてつもない努力と、この試合の4つのうち3つ目のゴール(つまり本田のゴールのこと)の華麗なフィニッシュはバズっただろう」と、大西洋を隔てた別の大陸に渡って情報が伝わって来づらくなってしまったことを惜しんでいた。
メッシ、マラドーナの他にもペレなど、かつて”複数人抜き”の独走でゴールを決めたスーパースターになぞらえて称賛される本田。メキシコで完全復活、そしてよりスケールの大きな選手へと進化しようとしているのかもしれない。
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