密集を駆け抜ける。本田圭佑がドリブルで4人抜き
4人抜きから文句なしの“ゴラッソ”だった。コパMXの準々決勝ティファナ戦、パチューカが2点をリードして迎えた42分に本田圭佑が再びメキシコのファンを驚かせるスーパーゴールを決めた。
相手の右サイドからのグラウンダーパスが流れ、センターライン手前でボールを拾った本田は中盤でチェックに来たイバン・マルコーラを縦に破る。さらに縦のコースを切りに来た左SBのダミアン・ペレスもインサイドカット気味に突破し、そのままバイタルエリアへ。そこにディフェンスが密集してきたが、DFフアン・バレンズエラとアンカーのダミアン・ムストの動きが重なった狭いところを抜ける。
最後はスライディングで止めにきたペレスと咄嗟に飛び出してきたGKヒブラン・ラフーをあざ笑うかのように、左足のチップキックでゴール右へ決めた。時間にしてわずか数秒の出来事だが、一連のプレーが一筆書きのように流麗だった。現地の実況も「ゴラッソ!」を連呼する本田のゴールでリードを3点に広げたパチューカは後半にビクトル・グスマンのゴールで突き放し、4-0の勝利でコパMX準決勝進出を決めた。
リーグ戦の順位ではティファナが10位でパチューカが12位と上回られており、8月26日に行われた試合も2-1で敗れていた。決して与しやすい相手ではなかったが、幸先よくPKで先制すると、相手のPKをGKアルフォンソ・ブランコがビッグセーブで防ぐ。2点目は右からのクロスにビクトル・グスマンが飛び出して合わせる形で生まれた。そして前半の終盤に試合を決定づけたのが本田の“ゴラッソ”だった。