代表では「別人」に。ネイマールを止められるか
3年前のゲームに先発出場した森岡亮太(ワースラント・ベフェレン)は「相手と5mくらい離れてるのに、国内組だけプレッシャーを感じていた。ブラジルの選手はジョギングしてるだけなのに」と述懐したが、それほどまでに日本は飲まれてしまっていた。
「ブラジルは過去に何度か戦って、一番敵わないというか、差を感じている国」とキャプテンの長谷部も認めている。そんな相手といかに拮抗した好ゲームを演じるか。それは日本にとって至難の業と言っていい。
これまでと同じ轍を踏まないためにも、真っ先にやるべきなのが失点を最小限にとどめること。今回はケガで出場が危ぶまれているものの、日本戦過去3戦6得点のネイマールを封じるところから着手することが肝要だ。
10月22日に彼を擁するPSGと対戦したばかりの酒井宏樹(マルセイユ)は「パリでやってる彼とブラジル代表でやってる彼は全く別の人。どう見ても代表の方が気持ちよさそうにプレーしてるじゃないですか」とネイマールのプレーについて率直な感想を口にする。
「連携面を含めるとブラジル代表のネイマールはさらにすごい選手。僕個人だけでは止めるのはほぼ不可能。彼にボールが回ってくる前にプレッシャーを与えられるかが大事になってくる。リラックスした状態の彼にボールが渡ったら止めるのは難しい。チームとしての守備にフォーカスしないとそう簡単に止められるような相手ではない。(8月31日の)オーストラリア戦くらい前からプレッシャーをかけてくれれば、インターセプトを狙える距離を近づけられると思います」と彼はこれまで以上にアグレッシブかつ連動した守りを実践して、世界最高クラスのアタッカーの破壊力を半減させたい考えだ。
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