攻撃面では及第点。肝心の守備面ではそれ以下の評価に
トリノ戦から一夜明けた6日、イタリアの地元紙での長友の評価は分かれた。
あくまでも自らの守るサイドを攻められたという結果について指摘し、終盤のフォーメーション変更を理由に「インテルのサイドバックに対する疑念が再浮上だ」などと、これまでの高評価から一転し落とすところも出てきた。一方で正確なクロスでチャンスを演出したところを評価したのか、及第点を付けたところもあった。
なおインテルの失点については、各紙で分析が異なっている。ガゼッタ・デッロ・スポルトは「最初の犯人は長友、その次はミランダ」とした一方で、ラ・レプッブリカは「下がってイアゴ・ファルケにスペースを与えてしまったこと、またシュートを打たせてしまったことでミランダには二重の責任がある」と評した。
以下は各紙の評価及び評点。
ガゼッタ・デッロ・スポルト 5
「A-YUTO(助けて。:イタリア語「AIUTO(助けて)」とYUTOを引っ掛けたダジャレ)、インテルのサイドバックに対する疑念が再浮上だ。現にスパレッティは試合の終盤に(訳注:3バックへと変更して)このポジションそのものをあきらめたではないか。トリノが右サイドを攻めた後半、長友はその最初のアクションでデ・シルベストリとイアゴに振り回される。そして彼らは通過を果たした」
コリエレ・デッロ・スポルト 5.5
「イアゴ・ファルケを最初に逃がしたのは彼だが、追走しきれていなかった。突然調子が下降する」
トゥットスポルト 6
「整っていた。スパレッティ監督のもとで奇跡の復活をとげ、小さな日本人は大変ポジティブなパフォーマンスをまたも披露した」
コリエレ・デッラ・セーラ 5.5
「トリノは彼のサイドから攻撃し、そして先制点が生まれた」
ラ・レプッブリカ 6
「プレイは正確になる一方だ」
主要地元紙2紙による全選手採点は以下の通り。
<<ガゼッタ・デッロ・スポルト>>
インテル: GKハンダノビッチ6.5、DFダンブロージオ5.5、シュクリニアル7、ミランダ5、長友5(ブロゾビッチ6)、MFベシーノ6.5、ガリアルディーニ6(エデル6.5)、カンドレーバ6.5、ボルハ・バレーロ5.5、ペリシッチ5.5、FWイカルディ6、スパレッティ監督6
トリノ:GKシリグ7.5、DFデ・シルベストリ6.5、ブルディッソ6.5、ヌクル6.5、アンサルディ6.5、MFバセッリ6.5、リンコン7、オビ6(アックアー6)、FWイアゴ・ファルケ7(ニアン評点なし)、ベロッティ6、リャイッチ6(ベレンゲル評点なし)、ミハイロビッチ監督6.5
<<コリエレ・デッロ・スポルト>>
インテル: GKハンダノビッチ5.5、DFダンブロージオ6、シュクリニアル6、ミランダ5、長友5.5(ブロゾビッチ5.5)、MFベシーノ6.5、ガリアルディーニ6(エデル6.5)、カンドレーバ6.5、ボルハ・バレーロ6、ペリシッチ6、FWイカルディ5、スパレッティ監督5.5
トリノ:GKシリグ7.5、DFデ・シルベストリ6、ブルディッソ6.5、ヌクル6.5、アンサルディ、MFバセッリ6.5、リンコン6.5、オビ6(アックアー6)、FWイアゴ・ファルケ6.5(ニアン評点なし)、ベロッティ6、リャイッチ6(ベレンゲル評点なし)、ミハイロビッチ監督7
(取材・文:神尾光臣【イタリア】)
【了】