戦術的にインテルのプレーを潰してきたトリノ
【インテル 1-1 トリノ セリエA第12節】
【得点者】
60分 0-1 イアゴ・ファルケ(トリノ)
79分 1-1 エデル(インテル)
「監督は僕を信頼してくれた。そしてコンディションは良い。(ルチャーノ・)スパレッティ監督の指導で、確かに守備は良くなっている。戦術面の練習を日々しっかりと積んでいる。だから何をしなければならないか、僕たち(選手)はみんな理解している」
5日のインテルvsトリノ戦直前で、インテルDF長友佑都が地元TVのインタビューにイタリア語でこのように応えていた。セリエAのテレビ中継では、両チームの選手が各1、2人ずつ試合前インタビューに応じるのが通例になっている。この日、インテルでは長友がその”当番”にあたっていた。
さらに長友は、こうも言っていた。「いい選手がたくさんいるから今日は難しい試合になるだろう。ただ僕たちはインテルだし、特にホームでは常に勝たないといけない」
しかし、その結果は1-1のドロー。6戦連続でスタメン出場を飾った長友も、一点ビハインドで迎えた78分に交代を命じられた。選手個人としてのパフォーマンスに悪い印象はなかったが、今回は勝利という結果に結びつかなかった。
まずチーム全体が、厳しい試合を強いられていた。イタリア代表FWアンドレア・ベロッティを筆頭に実力者を揃えるトリノは、鬼軍曹シニシャ・ミハイロビッチ監督の指揮に従い、きびしく戦術的にインテルのプレーを潰すサッカーをしてきた。
狙い撃ちにしたのは、パスの組み立ての源泉となるところだ。スパレッティ監督のもとではCBと2枚のボランチからスタートさせる縦への速攻をベースに闘っているが、トリノはそこにプレッシャーを掛けた。彼らがボールを持てば必ず人が付き、厳しい当たりでボールをまともにキープさせない。