チームを救う決定的ゴールのチャンスを迎えた本田だが…
ケレタロ戦に先発した本田圭佑【写真:Getty Images】
決まっていれば、これまでともひと味違ったゴールになっていただろう。何よりもチームを救うゴールになっていたはずだ。しかし、それが決まらなかったことは振り返れば、この日のパチューカを象徴する様だった。
ビルドアップから右SBのホセ・マルティネスのボールを受けた本田圭佑は右サイドでケレタロのディフェンス3人(4-4-2の左サイドハーフ、左SB、左ボランチ)を引き付けてインサイドハーフのビクトル・グスマンに横パスを通した。
グスマンには右ボランチのハビエル・グエメスが食い付いて来たが、グスマンがボールをキープしてペナルティエリアの手前に進出した左前方のエリック・グティエレスへ。左利きのメキシコ代表MFがさらに2人を引き付ける間に本田がエリア内のスペースに入り込む。
絶好のタイミングで出て来たボールを本田は周囲のディフェンスが寄せ切る前に、ダイレクトの左足で合わせるだけだった。しかし、ゴールの上方を突いたシュートはブラジル人GKティアゴ・ボルピの間一髪のワンハンドセーブに阻まれてしまったのだ。
ポゼッションからの流れで本田、グスマン、グティエレス、さらに本田と3人がボールキープ、パス、動き出しの全てで融合したシーンもGKのビッグセーブでゴールに結び付かないことがある。それがサッカーなのだが、この日のパチューカは22本のシュートを放ち、枠内シュートも10本を記録した。
一方のケレタロは5本のシュートで、チャンスらしいチャンスは2つ。そのうちの1本は44歳の守護神オスカル・“コネホ(ウサギ)”ペレスが抜群の反応で止めたが、54分のロングカウンターからコロンビア人MFイェルソン・カンデロが放ったグラウンダーのシュートを止めることはできなかった。