W杯前のシーズンの重要性
今季も左肩の脱臼の影響で少し出遅れたが、与えられたチャンスの中で、ゴール、アシストと結果を残してきた。1-1のドローに終わったAPOEL戦では、ラファエル・ゲレイロに絶妙のラストパスを通している。
確かに「手応え」はあるのだ。
「このシーズンが僕自身にとってすごく大事ですし。そして何よりW杯前のシーズンというのはとても大事なので、コンディションであったり、結果も含めて、そういうものを想定して取り組んできた中で、こうやって結果を出し続けていくしか、残されたことないので、そしてその、自信を、自分が積み上げてきた中で、あの、感じているので、僕は本当に日々、やり続けるだけなのかなあと思います」
フットボーラーであれば、誰もが憧れるW杯。しかし夢の舞台に辿り着けるのは、ほんの一握りの選手たちだけだ。チャンスが巡ってくるのは4年に1度。そこに賭ける気持ちが強ければ強いほど、「W杯前のシーズンというのはとても大事」になる。極めて重要かつ唯一無二のシーズンだ。
今回のメンバー選考におけるハリルホジッチ監督の意図がどうであれ、3月のテストマッチで再び日本代表に招集されるために、香川にできることはシンプルだ。ボルシア・ドルトムントで「結果を出し続けていく」。
何よりバイエルン、トッテナム、レアル・マドリーといった、おそらくブラジル代表やベルギー代表とも互角に戦えるクラブとの試合で、“インパクト”を残し続けることができれば、代表指揮官も声を掛けざるを得ないだろう。
それは停滞するドルトムントを、再び軌道に乗せることにも繋がっていくはずだ。
(取材・文:本田千尋)
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