代表落選、燃える闘志
“インパクト”を残せるか。11月4日のブンデスリーガ第11節、対バイエルン・ミュンヘン戦。前半戦のヤマ場となる首位攻防戦=ビッグマッチで、香川真司に求められるのは、やはり目に見える結果を残すこと、に尽きるのではないか。
ブラジル代表、ベルギー代表との2連戦に挑む日本代表メンバーに招集されなかった香川。“落選の報”は、しかし、かえってBVBのMFの闘志に火を点けたようだ。1日のチャンピオンズリーグ、APOELニコシア戦の試合の後。背番号23は「僕は本当に日々、やり続けるだけなのかなあと思います」と前を見据えた。
ヴァヒド・ハリルホジッチ日本代表監督の“決定”に対して、10番を背に、日の丸を誇りに戦ってきた者として、思うところはある。しかし、半年後にはロシアW杯の本大会がやってくる。悔しさに打ちひしがれている暇はない。身を置いているのは保証のない、危機感を絶やすことの許されない世界。それは誰より香川が知っている。ボルシア・ドルトムントという欧州のトップレベルのチームで、ドイツ代表クラスの選手たちを相手に、生存競争を続けてきた。
だからこその、“自負”がある。
「今シーズン、去年、一昨年と僕自身はすごい色々な経験をさせてもらって、代表でも、ドルトムントでも、そして良い時もあれば、悪い時もありましたし、むしろ悪い時の方が多かったですけど、その流れを良い方向に変えるために、試行錯誤しながら、努力してやってきたつもりですし。そしてこの、3年目を迎えた中で、1つ、今年の1月くらいからね、改めてその感覚を得ていたんですけど、本当に、あの、良いプレーが出し続けていけているなって、このレベルの高い所でね、競争の激しい舞台で、そういう手応えを感じていた」
トーマス・トゥヘル前監督時代には、戦術上の理由によるベンチ外や、長引く右足首の痛みなど、様々な困難に遭遇しながらも、最終的にはポジションを確保してきた。