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香川真司 7年前

香川真司とドルトムント、それぞれにとっての“決戦”。CLの1試合が持つ重要な意味

ボルシア・ドルトムントは、チャンピオンズリーグ敗退の危機に瀕している。1日に行われるグループステージ第4戦は、3位と4位の直接対決であり、今後の行方を占う重要な一戦となるだろう。4失点した直近のリーグ戦でベンチスタートになった香川真司に出番はあるか。今こそ日本代表落選の悔しさを晴らす活躍で自らの価値を証明する時だ。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ドルトムントが原点に立ち返る時

香川真司
香川真司はボルシア・ドルトムントに勝利をもたらせるだろうか【写真:Getty Images】

 “決戦”に様変わりした。

 11月1日のチャンピオンズリーグ(CL)。ホームで迎えるAPOELニコシア戦を、主将のマルセル・シュメルツァーは「私達のチャンピオンズリーグ“決勝”」と形容した。現在グループHで3位のボルシア・ドルトムントだが、勝ち点では4位のAPOELと同じく1ポイントで並んでいる。得失点差でわずかに上回っているに過ぎない。実質的には最下位だ。

 先月28日に行われたブンデスリーガ第10節では、ハノーファーにアウェイで2-4と完敗した。ボールを奪われると、高いディフェンスラインの裏へ簡単にボールを出され、カウンターでも後手を踏んで4失点。ハノーファーの戦略勝ちだった。組織的な守備で[4-3-3]を押さえ込まれたドルトムントだったが、スポーツディレクター(SD)のミヒャエル・ツォルク氏によれば、「システムに疑問を持つことは口実」なのだという。

「問題なのはこういうことだ。セカンドボールをもぎ取るために、もう1度ツヴァイカンプフ(1対1)で勝利し、敵の行く手にがっしりと立ち塞がらなくてはならない。これが今の我々に欠けていることなんだ」

 ドルトムントのSDは、言わば“フットボールの原点”に立ち戻ることを強調する。

「我々がそんなにもわずかな準備で、そんなにも脆弱な1対1の強さで、そんなにも多くのミスを犯してプレーすれば、この世界のどんなシステムでプレーしても敗北するだろう。どんなシステムにおいてもだ!」

 ツォルクSDが指摘するように、敵に高い位置からプレスを掛けられ、GKまでボールが戻され、ロングボールを蹴らざるを得なかったとしても、その後のセカンドボールをきっちり自分たちのものにすることができれば、簡単に裏へボールを蹴られることはないだろう。そしてそれは、そのままカウンター対策にもなるはずだ。

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