今年5月に開催されたU-20W杯では大型ビジョンに「ビデオ判定中」の表示が【写真:Getty Images】
スペインのリーガ・エスパニョーラが、来季からビデオ判定システムを導入する方針であることがわかった。
ブンデスリーガやセリエAではすでに導入され、ヨーロッパ以外にアメリカなどへも広がりを見せるビデオ判定システム(通称:VAR)だが、スペインでは未採用の状態だった。
この問題についてスペインサッカー連盟のファン・ルイス・ラレア会長は26日、スペインのラジオ『カデナ・セル』の番組内で「(ビデオ判定は)来季から。それが我々の意向だ」と発言し、非公式ながらリーガでの導入を認めた。
そのうえで「テクノロジーがフットボールに入り込んできている。そして、それを受け入れなければならない」とも述べ、最新技術の積極的な導入を示唆した。
スペインでは欧州主要リーグで一般的になりつつあるゴールラインテクノロジーも導入されていない。主に懸念されているのは導入にあたって必要な高額の設備投資の問題で、今後は各クラブがどのように最新技術を用いたシステムをスタジアムに設置していくかなどの議論が進んでいくと見られる。
審判の判定が度々大きく取り上げられ、議論を呼ぶサッカー界において、ビデオ判定は一定の効果を発揮している。試合の流れが止まってしまう、あるいはビデオ判定で間違った裁定が降ってしまうといった問題も報告されているが、欧州では今後もより一層テクノロジーの導入が進んでいきそうだ。
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