本田が見せた予想外のプレー。メキシコのDFを出し抜き…
本田圭佑はコパMXのサカテペク戦で2ゴールの活躍。公式戦4試合連続スタメン出場と周囲の信頼もつかんでいる【写真:Getty Images】
メキシコでは25日にコパMXの決勝トーナメント1回戦が行われ、パチューカは2部のサカテペクと対戦した。
リーグ戦で3試合続けてスタメンの本田圭佑はこの試合も[4-3-3]の右ウィングで先発し、前半だけで2得点を記録した。強烈なインパクトを残し、5-0となった61分にナウム・ゴメスと交代。結局パチューカは5-0で勝利し準々決勝への進出を決めている。
序盤はミスパスなどから何度か相手のカウンターに苦しむ場面もあったパチューカだが、徐々に流れを掴むと17分に右サイドで本田とサイドバックのラウル・ロペスが挟んでボールを奪ったところから、鮮やかなカウンターでMFホルヘ・エルナンデスの先制ゴールに結びつけた。
そして36分、本田のゴールがメキシコの観衆を驚かせる。前線のアルゼンチン人FWフランコ・ハラが相手のマークを背負いながら粘り強くつなぎ、インサイドハーフから攻め上がるビクトル・グスマンを経由し、右の本田が受ける。本田には左センターバックのセルヒオ・フローレスが当たり、左サイドバックのマルコ・アルグエリェスが縦のコースを切る形で対応してきた。
縦に突破を狙うのも中へ切り込んで左足を振り抜くのも難しいシチュエーションで、本田が選択したのは斜め後ろへのカットイン。外めの苦しい体勢から右足を踏み込み、左足のインフロントで蹴ったボールは咄嗟に寄せたアルグエリェスのブロックを遠目に巻いてゴール左隅に吸い込まれた。
このゴールシーンで分かるのは、メキシコでは相手が2部のチームとはいえ、ワイドのチャレンジ&カバーの場面でカバーの選手が縦へ突破する選択肢を消すだけでなく、状況に応じて瞬時のブロックに入れるということ。これは欧州リーグでもトップレベルでないとなかなか見られないディフェンスだが、それを本田のフィニッシュワークが上回ったということだ。