鮮烈な2ゴールでアーセナルをカップ戦敗退の窮地から救った18歳のFWエドワード・ケシャ【写真:Getty Images】
若手育成に定評のアーセナルに、また新たなスター誕生の予感が漂っている。現地時間24日に行われたカラバオ・カップ(イングランド・リーグ杯)4回戦、ノリッジ戦でチームの窮地を救ったのはトップチームでの公式戦出場2試合目となる18歳だった。
名前はエドワード・ケシャ。先月27日のヨーロッパリーグ(EL)グループステージ・BATEボリソフ戦でアーセナルのトップチームデビューを果たしたばかりのアタッカーは、24日のノリッジ戦に85分から17歳のFWリース・ネルソンに代わって投入された。
すると交代出場の直後、コーナーキックの場面でペナルティエリア内に入ると、フランシス・コクランがニアサイドで逸らしたボールに反応して値千金の同点ゴールを奪った。出場から15秒というスピードで結果を残した。
さらに1-1で迎えた延長前半の96分、今度はモハメド・エルネニーのコーナーキックに頭で合わせてアーセナルの勝利を引き寄せる決勝ゴール。2部のノリッジ相手に一時リードを許していたチームを窮地から救う圧巻のパフォーマンスで、デビュー2試合目の18歳は一躍シンデレラボーイとなった。
イングランドU-19代表に名を連ねるケシャだが、実は14歳までアーセナルと同じロンドンを本拠地とする宿敵チェルシーの下部組織に在籍していたことで知られる。昨季はアーセナルU-23とU-18の両方でプレーし、前者では26試合12ゴール、後者では16試合15ゴールという驚異的な成績を残していた。
この目覚ましい活躍を評価したアーセン・ヴェンゲル監督が今季開幕前にオーストラリアと中国をめぐったプレシーズンツアーにケシャを招集。そしてELデビューと、今回のリーグ杯での2ゴールにつながった。
最近は成績が振るわずネガティブな話題が先行しがちだったアーセナル。代名詞とも言える若手抜てきによるエネルギーを、巻き返しへの活力にできるだろうか。
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