ドリブラーの育成に定評がある聖和学園高校男子サッカー部【写真:Takeshi Kobayashi】
「1人の相手を抜くことは誰でもできる。僕らが追求するのは2人も3人も華麗に抜き去る選手を育てること。どんなに狭い密集地帯でもドリブルで果敢に攻めるのが、聖和の一貫したスタイルである」
こう語るのは、聖和学園高校男子サッカー部の加見成司監督。宮城県仙台市の聖和学園は女子校であったが、2003年共学化。長らく女子サッカー部が全国的な強豪として知られ、女子サッカー部でコーチを務めていた加見監督が、あらたに立ち上がった男子サッカー部の監督に就任した。
それから14年の間にプリンスリーグ東北優勝1回、高校総体出場2回、高校選手権出場4回。全くのゼロからスタートしたチームは東北、全国の強豪へと短期間で成長を遂げた。
加見監督が就任以来一貫して取り組んでいるのは、ドリブルで仕掛けるサッカー。ボールを持ったら、どのポジションの選手でもはじめの選択肢はドリブルだ。特に見るものに衝撃を与えたのが、2015年冬の高校サッカー選手権。常に聖和の目標であったライバル・野洲高校に7-1で快勝し、“記憶に残るサッカー”を魅せた。
選手たちにドリブルという武器を身につけさせるために、聖和学園ではどのようなチームづくり、練習法を行っているのか。その加見監督が著した『聖和の流儀 一貫したドリブルスタイルの果てなき挑戦』が11月2日に発売となる。本書では、聖和学園のドリブラー育成術が余すことなく語られている。
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