香川のミドルシュートはクロスバー直撃
ドルトムントはすぐに反撃。67分、ゲッツェの左からのクロスを、ソクラティスがヘディングで押し込んで1点を返す。
しかしその後が続かなかった。68分の香川のミドルシュートは、クロスバーを直撃する。73分にマキシミリアン・フィリップ、82分にアレクサンダー・イサクと立て続けにFWが投入されるが、最後の最後まで不発。
引いたAPOELに対して、BVBの選手たちの攻撃は、少し単調になっていた。試合は1-1のドローで終了。得失点差の関係で辛うじて3位となったが、勝ち点7で首位に並ぶレアル・マドリードとトッテナムとの差は6ポイント。ドルトムントの決勝トーナメント進出は難しい状況となった。
このAPOEL戦で怪我から復帰した主将のマルセル・シュメルツァーは「当然のことながら僕らは失望している」と振り返った。
「僕らは自分たちにこの試合に勝つことを課していたんだ」
ボス監督も「結果は失望させるものだね」と言葉を残している。
「我々はホームでのニコシア戦で勝つ必要がある。そして最後の2試合をどのようにやるか見てみなくてはならない」
ビュルキのミスがなければ、BVBは1-0で勝っていたのだろうか。しかし最後の決定機をピエール=エメリク・オーバメヤンが決め切っていたら、守護神の不覚があったにせよ、2-1で勝利を収めていたことになる。
結果論になってしまうが、引いて泥臭く戦う相手に対して、前試合に続いてドルトムントはポテンシャルを発揮し切ることができなかった。そのRBライプツィヒとの激戦の後で、疲労の影響もあったのかもしれない。
それでも、質で差があったとしても、同様に[4-4-2]で守備ブロックを作る相手をどう攻略していくのか、改めてBVBが課題を突きつけられたAPOEL戦だった。
(文:本田千尋)
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