日本の狙いはカウンター。試合中の修正も肝に
3試合で2失点しかしていないイングランドをいかに崩すか。16日の練習を非公開にし、森山佳郎監督が珍しく「明日のゲームプランについては話したくない」と、記者会見で回答を渋ったが、選手たちからはある共通の要素が出てきた。「カウンター」や「速い攻撃」である。
久保は言う。
「悪かった2つの試合(フランス戦とニューカレドニア戦)は、ボールを持った時に何らかの原因で後ろに簡単なパスを下げたりしていたんで。このチームは多少相手に持たれる時間が長くても、奪った後のカウンターは強力だと思いますし、(日本は)個だけじゃなくて連係でカウンターを作れるチームだと思っている。そこを出さないことにはいい勝負はできないので、絶対に出したい」
これに平川怜も続く。
「個人の攻撃力が高くても、やれない相手ではないとは思うので、しっかり間で縦パスを出させながらみんなで囲んで連動で奪って、速い攻撃を意識したい」
「まずはブロックを作りながら戦うというのがみんなに共有されていることなので、そこは大事にしながら、隙を見てどんどん前に仕掛けることはやめない」
しかし、日本はこれまでの3試合でほとんどカウンターを見せていない。ボール支配率が高く、パスこそ回せるものの、重要な局面でペースを変えられずに相手の守備の弱点を突いて打開するシーンはほとんどなかった。
ミスを恐れて消極的になり、自分たちから流れを悪くしてしまう。あるいは決定的なパスが入らない、ということが続いた。そして誰もが悔やんでいた部分でもある。それでも改善しようとチーム全体でディスカッションを繰り返し、練習でピッチに落とし込もうと努力してきた。平川は「(最近2試合は)あまりいいものではなかったと思うんですけど、そこは切り替えてというか、イングランド戦に向けてやることははっきりしているので、自信を持ってやりたい」と、あくまで強気を崩さない。