U-17イングランド代表の攻撃陣をけん引するジェイドン・サンチョ【写真:Getty Images】
17日に予定されているU-17W杯の決勝トーナメント1回戦で、日本はイングランドとの対戦が決まった。
グループステージを圧倒的な強さで駆け抜けてきた強豪イングランドだが、攻撃をけん引してきた中心選手がチームを離れることになるかもしれない。
ボルシア・ドルトムントに所属しているジェイドン・サンチョは、今大会開幕前にグループステージ終了後のドイツ帰国が噂されていた。独紙『キッカー』はドルトムントのミヒャエル・ツォルクSD(スポーツディレクター)による「(代表ウィークの後)ジェイドンは我々の元へ帰ってくる」とのコメントを引用し、途中離脱の可能性を報じていた。
U-17W杯の開幕はちょうど代表ウィークによるリーグ戦中断期間と被っており、ドルトムントにとってもサンチョのインド行きを止める理由はなかった。しかし、代表ウィークが終わり、リーグ戦が再開した今、チームの重要な戦力である若手を最長で28日まで続くU-17W杯期間中に全く起用できないとなれば話は違ってくる。どうやらイングランド代表合流前からグループステージ終了とともにドイツへ戻ることは決まっていたようだ。
だが、この件に関してU-17イングランド代表のスティーブ・クーパー監督は、14日のグループステージ最終戦・イラク戦後の記者会見で「ジェイドンはいなくならない。現時点では今日の試合から回復するために我々のところに残る。それ以上の情報はない」と、攻撃の要の離脱について明言を避け、残留も示唆した。
英紙『サン』によれば、イングランドサッカー連盟はサンチョをどうにかU-17W杯終了まで代表チームに残せないかドルトムントと交渉していたようだ。U-17イングランド代表の広報担当者は「彼についての情報を話すことはできない」と述べ、グループステージ3試合を終えた選手本人も「今日は話さない」と何も語らぬままスタジアムを後にした。
一夜明けた15日、U-17イングランド代表は報道陣もシャットアウトの完全非公開で練習を行うため、サンチョがチームに残っているかどうか確かめることができない。日本戦前日の16日、改めてサンチョの姿を確認できるかどうか、現地ではその動向に注目が集まっている。
(取材・文:舩木渉【コルカタ】)
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