日本に必要な「プランB」。流れを支配するチームになるために
右サイドバックでのスタメン出場が濃厚な池高も「1戦目も2戦目もスタメンを獲れなくて悔しかった」と、素直な気持ちを吐露する。練習中も森山監督に個別でアドバイスを求めるなど、成長への貪欲さが感じられていた。
ホンジュラス戦では「少し緊張した」というが、途中出場でも「自分はやれると思ったので、自信を持ってできた」と胸を張る。ニューカレドニア戦に向けて「監督も推進力があると言ってくれているので、攻撃で得点に絡むプレーをしたい」と、眼光鋭く意気込みを語った。
これまで本職は中盤ながらユーティリティ性を備えた選手たちがサイドバックを務めてきた。池高は純粋な数少ない右サイドバックであり、攻撃面に際立った特徴を持つ。「特に守備の立ち位置を成長したいので、今出ている喜田選手や菅原選手の動きをしっかり見て、自分のものにしたい」と短期間でも自分の能力を伸ばそうと必死に練習に取り組む。とにかく貪欲な背番号2のブレイクスルーはチームにとっても大きなプラスになるだろう。
椿、梅田、池高の3人だけでなく、ニューカレドニア戦でアピールを狙っている選手はたくさんいる。もちろんベンチスタートになるこれまでの主力組も虎視眈々とチャンスをうかがっており、簡単にポジションを譲るつもりもないだろう。
メンバー変更と競争の喚起で、日本は「プランB」を手にすることができるだろうか。試合の「流れ」を臨機応変に支配できるチームになることが、グループステージ突破、そして決勝トーナメントを勝ち抜いていく上での必須条件だ。
(取材・文:舩木渉【コルカタ】)
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