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バルサはリーガを離れるのか? カタルーニャ自治州前首相が語る、独立問題とサッカー界【インタビュー】

text by アイトール・ラグーナス photo by Getty Images

バルサが一変させたソシオのメンタリティー

デル・ボスケ元スペイン代表監督。同国を2010年の南アW杯優勝に導いた
デル・ボスケ元スペイン代表監督。同国を2010年の南アW杯優勝に導いた【写真:Getty Images】

──デル・ボスケも「カタルーニャ人には、自立を主張する権利がある」と口にしたことがあります。

M 私は高く評価したい。ペップ同様に、そんなことをする必要もないのだからね。スペインにおいて、そう語ることがなかったために、批判に晒されるということはない。反対に言葉にしてしまえば、非難殺到となる可能性がある。

 彼はカタルーニャがスペインから去ることを絶対に望んでいないはずだが、我々が唯一欲しているデモクラシーの気質を表現してくれた。ということで、シャポー(フランス語で敬服の意。スペインでもよく使われる表現)だ。

──独立のプロセスは、ペップ時代のあのバルサ対サントスのようです。つまり中央に多くの人々が集中しており、極端にいる人々はわずか。上流階級や労働者の地域のバルコニーでは、エステラデスよりスペイン国旗の方が掲げられているように思えます。

M その意見には同意するよ。理想的なことを言えば、そうあるべきではない。カタルーニャの独立は我々が囲っている多数の人々のほか、そのような地域にも多くの人々がいるからこそ成功するものだ。実際にそうなるのかは、明白ではないがね。しかし結局、国は中流階級の人々が多い程、成長の伸び代を手にすることになる。ただ、もう一つ類推させてもらいたいのだが……。

──エンダバント(カタルーニャ語でどうぞ、前への意)。

M バルサは苦しみに喘いできた、生来の悲観主義者であるソシオのメンタリティーを、ここ数年で一変させた。その哲学に忠実であり続け、結果を手にした彼らは、その信奉者に自信すら与えたんだ。カタルーニャで起こっていることはそれと同じで、人々はやってみる価値があると活気に満ち溢れているんだよ。

──フットボールで言えば、あなたはスター選手のようにある人間からは批判を受け、ある人間からは称賛の的となっています。それでいて、デュラン・イ・リェイダ(カタルーニャ民主連合党首でマスと敵対)のような難しい控えがいるベンチを取り仕切る監督のようでもあり、また会長のようにジュンツ・ペル・シに重要な選手を獲得していますね。最も消耗が激しいのは、どの役割でしょうか?

M 私が務めているのは、唯一言及されていなかったキャプテンの役割だよ。自分はピッチ上で最初に打撃を受ける人物であり、その後にも痛め付けられている。だが、私はチームを統率する責任を背負っており、そうあるのは当たり前のことなんだ。

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