憤りながら謝罪する監督。日本対策は決まったようなものに
【日本3-3ハイチ】
試合後の記者会見、ハリルホジッチ監督の頭から煙が出そうだった。激しく憤ると同時に謝罪を繰り返した。要約すると、
<監督人生で最悪の試合だった。サポーターの皆さんには本当に申し訳ない。謝罪したい。今は説明がつかない。悪いプレーをした選手を選んだ自分が悪い! ヴァイッドを批判せよ!>
怒りながら謝罪するという珍しい会見だったわけだが、監督の率直な人柄が表れていて少し微笑ましい気さえした。ただ、試合内容は微笑ましいなどとは言っていられないものだった。
ハリルホジッチ監督が言うほど最低だったかはともかく、収穫はほぼゼロといっていい。ニュージーランド戦に続いて、ボールを支配できる試合で何ができるかが試されていたのだが、3点奪ったとはいえハイチに引かれたときの攻め手のなさはホームで引き分けたシンガポール戦を思い起こさせた。
仮にワールドカップで対戦するチームの監督がこの試合の映像を見たとしたら、日本対策は決まったようなものだ。
日本にボールを持たせてしまえばいい。日本は守備ブロックの前で必ず渋滞を引き起こす、サイドをえぐる攻撃は警戒すべきだが中央突破はほぼない、FKを狙えるキッカーもいないのでファウルもさほど気にしなくていい、空中戦の脅威もない。そして、ボールを奪えばカウンターが効く。日本は簡単にバイタルを空け、DFの押し上げも緩慢である。安易に中盤でスライディングもしてくれるし、1対1も強くない……。