よりクレバーに。スタメン奪取へ
だからこそ、日本がロシアで躍進するために「チームでの崩しを突き詰めていくこと」の重要性を改めて強調する。
「今はまだチームでどう崩していくのかがハッキリしてないところがある。同じ攻め方だと守られやすいので、攻撃に幅をつけたり、いろんなパターンを加えたりしないといけないと思っています。本大会には引いた相手、守りにくる相手だったり、いろんなチームがいる。その時にどう対応するかはもちろん選手個人が考えないといけないけど、チームとしてどう合わせていくかも大事になる。これからみんなとより話をして合わせていきたいですね」と乾は自らアクションを起こして問題解決にあたる意向を持っている。
さしあたってハイチ戦だが、前回からの試合間隔の短さを考えると、メンバーがガラリと変わる可能性が高い。最前線は武藤か杉本健勇(C大阪)は判断しかねるものの、両サイドアタッカーは浅野拓磨(シュツットガルト)と乾の先発が濃厚。8月31日のオーストラリア戦(埼玉)のコンビ再結成で頭から迫力を出していきたいところだ。
「途中出場と先発は役割が違う。途中出場だとより攻撃のことを考えられるし、自分の特長を出すことが大きな仕事。でも先発だとチームバランスとか、流れとか、守備の役割とかはより考えないといけない」と本人も言う。ここ最近はジョーカー的な印象が強いが、「スタメンでも十分行ける選手」だと再認識してもらえるように、乾貴士にはクレバーさとメリハリを示してもらいたい。
(取材・文:元川悦子)
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