ビルドアップの工夫。警戒すべきは…
対戦相手のホンジュラスには慎重180cm超えの選手が揃っており、スカウティング映像を確認した日本の選手たちも、「ボランチの2人が本当に守備能力が高い」(福岡)、「前線にうまい選手がいっぱいいる」(上月)、「高さがあって、集中力がある」(中村)と、それぞれ思い思いの印象を語った。
そういった警戒すべき要素を含め、インドに入ってから日本が取り組んできたのはビルドアップ時の工夫と、攻撃でのコンビネーション、攻撃から守備への切り替え時のプレスといった点だった。
ビルドアップの局面ではボランチが積極的に最終ラインからのボールを引き出しつつ、守備力の高い相手ボランチのマークを食いつかせ、その背後にできたスペースを狙う形を繰り返し確認していた。FWの位置から久保が下りてきてボールを受けて前を向いたところからチャンスを作れるかが、ホンジュラス戦の一つの見どころとなる。
キャプテンを務めダブルボランチの一角での先発が濃厚な福岡は「僕たち(ボランチ)にボールがくるのを狙っているシーンとか、バックパスを狙っているシーンとかが多く見られて、僕たちのボールを狙っているという情報が入っている。そこはセンターバックから僕たちに出すボールとかも考えてもらって、僕自身はそこで簡単にボールを奪われないとか、あえてスペースを空けてFWが落ちてそこで受けて、展開を作るというのを、明日の試合はどんどん増やしていきたい」と、自身のプレーを具体的にイメージしていた。
森山監督からは練習中も「ボールを受けるときに角度をつけよう」「パスの出し手はもう一度受けにいく体勢を作ろう」「ボールを動かしながら常にスペースを見つけよう」と、盛んに指示が飛んでいた。ボランチを経由したビルドアップで後ろからモロに相手の激しいマークを受けてボールを奪われ、ショートカウンターを食らうことを強く警戒している様子もうかがえる。