マケドニア戦では精細を欠いたイタリア代表【写真:Getty Images】
現地時間7日に行われたロシア・ワールドカップ(W杯)欧州予選グループHで、ボスニア・ヘルツェゴビナがベルギーに敗れた。これを大きく伝えている国の一つが、グループGで2位になることが決定しているイタリアだ。イタリアはボスニア・ヘルツェゴビナが敗れたことを受けて、予選プレーオフに進むことが決まったためだ。最終節を前に、多少の混乱を招いている欧州予選プレーオフ進出条件をおさらいしよう。
W杯欧州予選はグループA~Iまでの9組で構成されており、各グループの首位が本選出場権を得る。そのほか、各グループ2位のうち成績上位8チームがプレーオフに進出。FIFAランキングから上位4チームと下位4チームを分けて対戦カードを決め、勝者が本大会出場権を得るという仕組みだ。
やや複雑なのは「各グループ2位のうち成績上位8チームがプレーオフに進出」という条件。成績上位といっても、グループステージ全体を指しているのではなく、最下位との対戦成績を除く予選8試合の結果が対象だ。予選を始める前に5チーム構成となるグループができる予定だったため、各グループ最下位との対戦を対象外とすることを決めていたのである。
この条件にあてはめると、第9節終了時の各グループ2位の順位は以下のようになる。
(消化済み対象試合数/勝ち点/得失点差)
1.ポルトガル(7/18/18)
2.イタリア(7/14/3)
3.スウェーデン(7/13/10)
4.デンマーク(7/13/7)
5.北アイルランド(7/13/5)
6.ギリシャ(8/13/4)
7.ウェールズ(7/11/2)
8.クロアチア(7/11/2)
9.スコットランド(7/11/-1)
このランキングで最下位に転落する可能性がないのはポルトガルとイタリアのみ。グループHのボスニア・ヘルツェゴビナがベルギーに負けたため、このグループの2位が獲得できる最大の勝ち点が低くなったからだ。ただし、ポルトガルは最終節でスイスを抜いてグループ首位になる可能性があるため、スイスが代わりにプレーオフへ行く可能性はある。そのため、現時点でプレーオフ行きが決まっているのはイタリアのみだ。
しかし、最終節で2位が入れ替わる可能性のあるグループは多く、グループによっては最下位が決まっていないところもある。計算対象が変更となる場合があるため、今後もプレーオフ争いは大きく動きそうだ。
9チーム中8チームが出られる欧州予選プレーオフ。せっかくグループ2位の座をつかんだのにプレーオフにも臨めないチームはどこになるだろうか。
【了】