U-20W杯で味わった悔しさから4ヶ月、再び世界の舞台へ
「こういう思いは本当に…これから先何度もあると思うんですけど、本当にこれを最後にしたい」
U-20W杯の決勝トーナメント1回戦、ベネズエラに敗れた後、久保建英が絞り出したこの言葉がずっと頭の中に残っていた。
さらに「(U-17W杯は)まだ先の話なんですけど、選ばれたらこういう思いはしたくないので、もっともっと努力したい」と続く。そのU-17W杯が、いよいよ始まろうとしている。
U-17日本代表の森山佳郎監督は、W杯に向けた招集メンバー発表会見で「(U-20W杯が)終わってすぐ聞いたら、『絶対にやります!』と言ってきました。『どうしようかな…』といういくらいだったら、上(の世代)でやればいいと思っていましたが、彼からはこの大会で主役になって、U-20のリベンジをしたいという強い思いを感じました」と、久保について話していた。
背番号7を任された16歳にとって、インドでの世界一をかけた戦いは、強く望んで掴み取った大舞台である。その初戦、ホンジュラスと相対する重要なグループステージの第1戦は8日に行われる。
もう「元バルセロナ」という肩書きで注目された「久保くん」と呼ぶべきではないのかもしれない。取材に応じる姿は落ち着いており、思春期をとうに終え、大人として成熟したプロフェッショナルの雰囲気を漂わす。彼自身、チームの他の誰かに言及する時に必ず「〇〇選手は…」と敬称をつけて、周囲へのリスペクトを忘れない誠実な青年であり続けている。
U-20W杯から帰国した直後、FC東京U-23の一員としてJ3の試合に出場した久保のプレーには少しの迷いが見られた。世界の舞台で感じた課題をどうピッチ上のプレーに落とし込み、自分の成長につなげていくか必死に模索しているように感じられた。