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日本代表 7年前

ハリルJ、新3トップ誕生か。武藤嘉紀が吹き込む新風、NZ戦で掴みたいポジティブな成果

text by 元川悦子 photo by Getty Images

ロシアW杯は9ヶ月後。攻撃のバリエーションを増やせるか

日本代表
武藤、大迫、久保(左から)の新3トップは日本代表にどんな効果をもたらすだろうか【写真:Getty Images】

 長友が攻撃参加して左FWのマークを引き寄せ、武藤をフリーにするような連携を見せられればゴールチャンスはより増えていく。武藤は9月20日のホッフェンハイム戦で華麗なドリブルから局面を打開し、複数のDFを置き去りにしてゴールを決めており、個人技を武器にしているのも大きい。大迫とともに前線でタメを作ったり、ポジションを変えたりしながら最前線に出ていく形も考えられるだけに、攻めのバリエーションは広がる。前向きな成果を得られればチームにとっても収穫だ。

 久保にしても、3月のUAE戦(アルアイン)、タイ戦(埼玉)の2連戦で2ゴール3アシストという凄まじい働きを見せた時の感覚を思い出し、シンプルにプレーすれば、右サイドで十分輝ける。6月シリーズ以降の4試合は不完全燃焼感が強かったが、「ハリルホジッチ監督の指示を実践しなければならない」という固定概念が強すぎて、動きが空回りした部分があった。そこは彼自身も認めている点。「監督の言うことを聞きながら、でも自分たちのよさも出していけたら一番いいかなと思います」と今回こそ自ら判断してアクションを起こし、効果的な仕事を目指していくつもりだ。

 大迫はそんな両サイドアタッカーを生かしつつ、自らも生きる術を体得している選手。今季ケルンでは低調なチームに苦悩しているが、彼自身のパフォーマンスが停滞しているわけではない。「強い相手になるとボールを持つ回数や時間が自然と短くなる。そこで僕らが考えることは臨機応変に対応すること。それが一番だと思う」と本人も言うように、彼らアタッカー陣が自主的に動いて、相手守備陣をこじ開ける道筋を見出せるようになれば、新たなトリオは必ず機能する。

 久保・大迫・武藤というのは日本人FWの中でも特にインテリジェンスの高い面々。だからこそ、期待は大きく膨らむ。ニュージーランド戦での彼らの相乗効果とチームにもたらす成果を楽しみに待ちたい。

(取材・文:元川悦子)

【了】

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