前日練習を行う日本代表【写真:編集部】
日本代表は5日、愛知県内で翌日のニュージーランド戦に向けての前日練習を行った。
ピッチに出てきた選手らはボール回しでウォームアップ。約3分の全体ミーティングを経てランニングへと移った。ただし、この日も原口元気は別メニュー調整。ゆっくりであれば走れる状態ではある様子だったが、ニュージーランド戦は欠場が濃厚。10日のハイチ戦も難しいだろう。
ランニング後はストレッチを兼ねたジョギングとダッシュ。ここで15分が経過し、以降は非公開となった。明日は親善試合だが、ポジション争いが激しくなってきていることもあり、選手らの表情は徐々に緊張感のあるものに変わっていった。
ハリルホジッチ監督は会見で「一貫性のあるプレー」と「バランス」を強調していた。あまり出場機会のなかった選手を使う一方で、ガラッとメンバーを変えるようなことはしないだろう。これまでの主力をベースに各ポジションに1人を目安にフレッシュな選手を混ぜていくはずだ。
注目は香川真司だ。ハリルホジッチ体制ではまだ目立った活躍ができていないが、指揮官は「本来のレベルを取り戻してほしい」と期待を寄せる。本大会を見据えた上で、重要な戦力と位置づけており、チームへの融合は1つの課題となっている。
明日は香川の先発は濃厚。背番号10がどのような作用をチームにもたらすのか見極める一戦と言える。逆に言えば、明日ハリルホジッチ監督が満足いくプレーができなければポジションを争うライバルたちに差をつけられることになる。香川にとってはW杯メンバーの切符を掴むための重要な試合となる。
それ以外では、GKは東口順昭、DFは槙野智章、FWは武藤嘉紀を抜擢するのではないか。東口はこれまでも継続的に招集されており、少しでも試合経験を積ませたい。槙野はACL準決勝を控えているため、疲労をためないためにも初戦で起用するのではないか。指揮官は選手の疲労も重要視しており、代表戦後の試合についても考慮している。フィジカルの強い武藤への評価も高く、新たなオプションを得るためにも親善試合で試したいはずだ。
予想先発メンバー
GK:東口順昭
DF:(右から)酒井宏樹、吉田麻也、槙野智章、長友佑都
MF:山口蛍、井手口陽介、香川真司
FW:(右から)久保裕也、武藤嘉紀、乾貴士
(取材・文:植田路生)
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