激しい非難を浴びるスペイン代表DFジェラール・ピケ【写真:Getty Images】
レアル・マドリーのファンでも知られているテニスプレーヤーのラファエル・ナダルが、過激な非難を浴びるバルセロナ所属のスペイン代表DFジェラール・ピケを擁護した。スペイン紙『アス』が伝えた。
事の発端は今月1日にカタルーニャ自治州で行われた独立の是非を問う住民投票。政府が警察隊を派遣したことにより多くの負傷者を出したこの投票には、以前からカタルーニャ独立を支持していたピケも参加していた。同選手はスペインの現首相であるマリアーノ・ラホイ氏について「あの程度のレベルしかない」と批判するなど、過激な発言を行っていた。
この一連の騒動は、もともとスペイン代表では野次の的となっていたピケをさらに追い詰めることとなった。W杯欧州予選のアルバニア戦を6日に控えるスペイン代表の練習に参加したピケは、そこで見物客から「出ていけ」「くそ野郎」など罵声を浴びることに。これにより代表でのムードは険悪なものとなっている。
そこでこの状況に疑問を抱いているのが、スペインのテニスプレーヤーであるラファエル・ナダルだ。レアル・マドリーのファンとしても知られる同選手だが、今回のピケへの非難については「理解できない」とバルセロナの選手であるピケを擁護している。
「なにもポジティブなものをもたらすことがない状況になってしまっている。明らかにピケへの野次は過激な人がとる表現の仕方だよ」
カタルーニャ独立を支持しつつもスペイン代表として戦うピケが今後どのようなふるまいを見せるのか、そしてそれを取り巻く人々がどのような態度で受け止めていくのかということに今後は注目が集まる。
【了】