「ブラジルの前は力んでましたよね、完全に(苦笑)」(長友佑都)
「ブラジルの前は力んでましたよね、完全に(苦笑)。先ばかり見て、すごいジャンプして飛ぼうとしてた。飛んでいきたいくらいの気持ちでしたよね。でもそんなに物事は簡単にはいかない。
しっかり足元を固めないとうまくいかなくなった時に崩れるのが早い。土台の部分がどれだけ大事なのかっていうのが、あの4年間で学んだ部分。ロシアも目指してますけど、まずは強い一歩を踏まないと、そこにはたどり着けない」
あと3試合で100キャップに到達する31歳のベテランサイドバックは「着実な歩み」の重要性を改めて強調していた。
ご存知の通り、ザック監督は主力固定の傾向が極めて強く、毎回のように同じメンバーを使っていた。2013年10月のセルビア(ノヴィサド)・ベラルーシ(ジョジナ)2連戦でようやく大迫勇也(ケルン)や森重真人(FC東京)、山口蛍(C大阪)ら新戦力をレギュラーチームで使い始めたが、結果的には付け焼刃にしかならなかった。その4年前に比べると、ハリルホジッチ監督はコンディションのいい選手を年齢に関係なく大胆起用する面があり、この1年間で世代交代も劇的に進んだ。
とはいえ、肝心なのはここから先。指揮官が「第3段階」と位置付ける9ヶ月間である。そこで井手口陽介(G大阪)を筆頭に若い力が一気に台頭するのか、実績ある選手が復権を果たすのかが大きな関心事になる。
「結局は個人個人のレベルがアップしていかないといけないと思うんで。監督もこうやって新しい選手を呼んで刺激を与えて、チャンスも与えているんで、今まで代表にいた選手も危機感を持っている。すごいギラギラしたものがチーム全体、1人1人からも感じられている」と長友は競争激化を大いに歓迎した。