徐々に信頼をつかむ本田。次節は首位との大一番
ゴールは逃した本田だが信頼は得ている様子【写真:Getty Images】
ワンツーからエリック・グティエレスの惜しいミドルシュートを引き出すと、中盤とのパス交換から左足でエリア内に浮き球のラストパスを送る。これは相手ディフェンスのクリアに阻まれたが、さらにワイドへの展開でハラのミドルシュートを演出するなど、パチューカの攻撃は本田という明確な起点を得てネカクサの守備をゴール前に追い詰めた。
最も惜しかったのは中盤のセカンドボールを拾った本田がビクトル・グスマンとのパス交換でバイタルエリアに進出したシーン。サガルとハラのコンビネーションに託したが、ゴール前でネカクサの体を張ったディフェンスに阻まれてしまった。セットプレーのキッカーも任された本田はワンツーから左足のシュートに持ち込もうとするなど、最後までゴールを狙う姿勢を見せたが、0-0のままタイムアップ。勝ち点1を積み上げて、順位は6位のまま変わらなかった。
本田自身としてはボールタッチやキックのフィーリングがこれまでより良くなっている印象で、周囲の選手も本田にボールを集めればチャンスが生まれるという意識を共有してきている様子だ。しかしながら、ここまで6試合の出場で先発は第8節のチーバス戦のみ。ここ3試合の出場時間は12分、8分、25分となっており、アロンソ監督に90分間のプレーを想定して送り出されるにはまだ時間がかかるかもしれない。
10月の日本代表メンバーから外れ、自身の公式SNSでは「先は長い。じっくり確実に進むよ。亀のように」とつづった本田だが、前期は6試合を残すのみ。出場時間を増やし“リギージャ”(上位8チームで行われるトーナメント制のプレーオフ)進出の立役者になれるか。次節は代表ウィーク明けの10月14日、いよいよ首位モンテレイとのアウェイゲームに挑む。
(文:河治良幸)
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