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アジア 7年前

元U-20W杯戦士も在籍。フィリピンリーグに参戦、日本人を中心としたクラブの挑戦

text by 小川由紀子 photo by Yukiko Ogawa

「フィリピンリーグの未来は明るいと思います」

 ストライカーの上里琢文選手は京都サンガや琉球FCでプレーした後、海外でプレーしたいという思いを叶えてオーストリアへ。その後日本へ戻り、「これでダメなら引退しよう」という覚悟でJ2クラブのトライアルを受けたが不合格……だったのだが、沖縄時代の知人に「まだ辞めるな」と永見さんを紹介された。運命が、『まだやめどきではないよ』、と言っていたかのようだ。

「外国人枠は、結果を残さないと半年後は居場所がなくなる厳しい世界です。でも逆に結果さえ出せばチームメイトにも認めてもらえる。それに自国語ではない所にいる分、サッカーだけに集中できるのが心地いいと感じます」

 上里選手がマッチアップするセンターバックは、各クラブとも精鋭の外国人選手を揃えていることが多く、パワフルなアフリカ系選手相手にプレーすることで、「パワーでは勝てないので他のやり方を工夫したり、自分の引き出しがどんどん増えて行くのを感じる」と充実感を口にする。

 入団初年度の昨シーズンは15得点、今季もすでに12得点で得点ランク首位に立つ上里選手にフィリピンリーグで得点を決める難しさを聞くと意外な答えが。

「PKとか一対一とか、『決めて当たり前』というシンプルな場面になればなるほど難しい。自分でドリブルで持っていって決めるといった場面のほうが決めやすかったりします」

 フィリピン人選手は、育成不足のためゲーム自体を理解していない選手が多いというが、身体能力はすこぶる高く、「ちょっと太っているおっちゃん体型の選手でも平気でバック宙しますからね(笑)。良い素材はいっぱいいます。今季からチームも絞られて、レベル自体は上がった。フィリピンリーグの未来は明るいと思います」と明るく語ってくれた。

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