長谷部・本田らは召集外に。コンディションを懸念
中盤を逆三角形型で組んだ場合にアンカーを託せる選手も、長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)しかいないのが現状だ。不動のキャプテンでもある長谷部が右ひざの古傷を考慮されて、選外となった今回。レッズでは最終ラインを務める遠藤が、6月以来となる復帰を果たした。
「長谷部は試合後にいつも心配を抱えていたので、しっかり治してもらう。守備的MFのところでフィジカル的にもさらにパワーをつけてほしいので、今回は遠藤を入れた」
3月シリーズで追加招集された際、遠藤は「なぜレッズでボランチとしてプレーしていないのか」とハリルホジッチ監督から質問されている。そのときは答えに窮して苦笑いしたが、6月のイラク代表とのワールドカップ・アジア最終予選ではボランチとして先発フル出場している。
これまでの言動や起用を見ても、球際におけるデュエルの強さを含めて、指揮官は遠藤をボランチとしてリストアップしている。だからこそ今回は序列をあげる最大のチャンスとなる。
トップ下およびインサイドハーフには、左肩脱臼からの回復途上にあることを考慮され、前回シリーズで起用されなかった香川真司(ボルシア・ドルトムント)が招集された。
「(香川)真司はゲームには出ているものの、ドルトムントで完全にポジションを勝ち取ったわけではない。真司とも話をしたいと思っている」
もちろん、指定席が用意されているわけではない。所属チームでコンスタントに出場している小林祐希(ヘーレンフェーン)や倉田、インサイドハーフになれば「成長し続けている。非常に将来性がある選手だ」と、ハリルホジッチ監督も称賛する井手口陽介(ガンバ)との争いになる。
フォワード陣では、右ウイングの本田圭佑(パチューカ)が選外となった。自身の体制下では初めて本田を招集しなかった理由を語った指揮官は、同時に代表入りを目指すすべての選手へのメッセージも送っている。
「(本田)圭佑もけがしていた。しっかりコンディションを取り戻して、クラブでより長い時間試合に出てほしい。現時点でのコンディションでは、代表ではプレーできないと思う。コンディションを取り戻したら、またメンバーに入ってくるかどうかを考えたい」