W杯メンバー決定までに海外組を招集できるのは最大6試合
ワールドカップ前の国際Aマッチデーは、10月以降では11月6日~14日と来年3月19日~27日しかない。それぞれ最大2試合しか組めないため、ロシア大会に臨むメンバー23人を決定するまでに、海外組を招集できる試合はマックスで6試合となる。
ゆえに10月シリーズは初選出の選手を、指揮官をして「いつも左利きのサイドバックを探してきた」と言わしめる車屋だけにとどめたのだろう。つまり、これまで招集されながらピッチに立つ時間が少なかった選手たちは、今後へのサバイバルがかかった2試合となる。
たとえばゴールキーパーは、今年に入ってからは川島永嗣(FCメス)しかプレーしていない。ハリルホジッチ監督は東口順昭(ガンバ)の約1年半ぶりの起用を示唆する一方で、6月シリーズから招集外となっている西川周作(レッズ)の名前もあげて、競争意識をあおっている。
「西川も最近、調子をあげてきていると思う。昨夜のACL(AFCチャンピオンズリーグ)でも浦和はよかった。ぜひとも決勝に進んでもらいたい」
センターバックは層を厚くすることが急務なポジションとなる。3月シリーズまでは吉田麻也(サウサンプトン)と森重真人(FC東京)がほぼ不動のコンビを組んできたが、6月からは森重に代わって昌子源(鹿島アントラーズ)が吉田の相棒に指名された。
アントラーズでの経験が豊富な昌子は及第点のプレーを見せているが、けがや出場停止などの不測の事態に備えたリスクマネジメントが不可欠となる。その意味でも、2015年1月のアジアカップで初招集されて以来、まだ出場機会のない植田直通(アントラーズ)には大きなチャンスとなる。
「植田は先週末のガンバ戦でいいプレーを見せていた。槙野(智章)はACLでブラジル人選手に対していいゲームができていたと思う」
指揮官は自ら視察に足を運んだ先週末のJ1で、植田のプレーに及第点を与えた。前回シリーズでは左サイドバック枠だった槙野智章(レッズ)も、今回はセンターバックとして招集している。