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Jリーグ 7年前

【英国人の視点】新潟、全てが遅きに失した2017年。奇跡の“脱出”は不可能? 誇りかけた終盤戦へ

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

今季わずか2勝。不名誉な記録を刻まず1年を終えるには…

ロペス・ワグナー
呂比須ワグナー監督はアルビレックス新潟を奇跡の残留に導けるか【写真:Getty Images】

 前半アディショナルタイムの5分を迎えたところで、山崎亮平が正当なゴールを狙いにいくのではなく転んでPKを獲得しようとしたことは、チーム全体のファイナルサードでの自信欠如の表れだった。その直後、前半ラストプレーでホームチームがリードを奪ったのも納得の展開だった。

 後半になっても劇的な改善はみられず、56分にはヘイスがフリーキックを決めて札幌がリードを広げる。新潟がある程度試合の主導権を握り始めたのは、2点を奪った相手が気を緩めすぎてしまい、試合のコントロールを放棄してからのことだった。

 少なくとも、諦めてしまわなかったことは称賛されて然るべきだ。交代出場の河田篤秀が終盤に2点を奪ったことで、多少の誇りを手にして試合を終えることはできたが、結局のところ今後の戦いから得られるのはその誇りだけしかない。

 新潟は来季をJ2で戦う可能性が高い。だが少なくとも、最後まで戦った証として、J1での年間最少勝ち点の記録を更新せずにシーズンを終えられるようにしたいところだ。

 その不名誉な記録は現在、札幌(2012年)と大分トリニータ(2013年)、徳島ヴォルティス(2014年)の3チームが共有している。いずれのチームも年間34試合を戦い終えて勝ち点わずか「14」だった。

 新潟は現在勝ち点「12」。あと1勝を挙げることさえできれば不名誉な形でJリーグの歴史にその名を刻まれずに済む。とはいえ、これまでの27試合で手にした白星は2つのみ。残りの時間も試合数も限られている。

(取材・文:ショーン・キャロル)

【了】

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