負傷の原因突き止め、弱点は日々改善
改善ポイントを探しながら、個人トレーニングにも堂安は励んでいる。サッカー界でも有名な陸上コーチ、杉本龍勇氏の指導を受けて走法改造に取り組んでいるのも、そのひとつ。また、長友佑都がSNSで紹介したことで関心を集めた体幹トレーニングも、つい最近始めた。
「東口順昭選手もやっていたので、ガンバ時代に『僕もそれをやりたいんです』と言ってたんですけれど、出来ないままオランダに来てしまいました。そうしたら東口さんが(インストラクターに)連絡してくれて、一昨日、オランダに来てもらったんです。だけど、フローニンゲンに何も言わず勝手にやってはダメなんで、チームのフィジオセラピストとコーチを呼んだら5人ぐらい来てしまった。自分はもっと簡単に『体幹トレーニングをやってもいいか?』と聞いて『やってもいいよ』という話になるのかと思ってたんですが、そこから僕の身体についてすごい話し合いになって、とても良い時間になりました」
インストラクターとフローニンゲン、両サイドが堂安の身体をチェックし、出した答えは猫背の矯正と足首を柔らかくすることだった。
「僕は猫背なんです。だから『姿勢を良くして』と言われても、どうしてもここ(胸からお腹の辺り)が上がっちゃったりしちゃう。だから猫背を治すために肩甲骨の周りを柔らかくすること。足首も堅いですし、足首を柔らかくしたりとか。そこの狙いは一緒でしたね」
堂安は9月上旬、チームでの練習でタックルを受けて打撲と捻挫を負った。
「これまで自分は、足首を怪我したことがなかった。だけど、足首に筋肉がついているから、多少当たっても怪我しなかっただけだった。オランダに来てからすぐに怪我をしたので、やっぱりプレー強度が上がるとやっちゃうのかな」
サッカーはコンタクトスポーツだから、「怪我をするのは仕方がない」という風潮があるが、突き詰めてみると原因があることが多い。足首を負傷してから2週間後、早くも不安要素を突き止めた堂安はその改善に取り組んでいる。
(取材・文:中田徹【オランダ】)
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