オランダで痛感した強度の差。適応するための地道な努力
この日の堂安は71分でお役御免となり、ベンチに退いた。
「やっぱり日本の時より強度が高いので、交代する時には少し足が攣りそうなところもあった。それが(コーチングスタッフに)見切れらたのかどうかわからないですけれど(笑)、徐々に90分出来るようにやっていきたいと思ってます」
小柄な堂安だが、オランダに来てから明らかに筋肉のボリュームが増えている。トゥエンテ戦では相手を吹き飛ばすほどのショルダーチャージでボールを奪い取った。
「あのプレーは、長谷川健太監督が求めるサッカーでもあったので、僕はガンバ大阪時代にもやってました。開幕戦では緊張していて、少し気を使ってプレーしていたので、あのプレーを出せませんでした」
コンディショニングトレーニングの一環として、ガンバ大阪では「サッカーのピリオダイゼーション」という理論を取り入れている。一見、ミニゲームの用に思えるが、実は短い時間・短い休憩で全力のプレーを繰り返すことによってコンディショニングトレーニングとしての効果がある。これをガンバ大阪では“オールアウト”と呼んでいる。
「ガンバ大阪では試合の2日前に、“オールアウト”というのを1回入れてます。フローニンゲンではそういう(高い強度の練習)のが毎日あります。(ゲームの)本数はもちろん少ないですけど、それぐらいの強度の練習をフローニンゲンでは毎日やっている。そうしないと、これぐらいのゲームが出来ないと、今日痛感しました」
ガンバ大阪にいた最後の頃から、堂安は「居残り練習が出来なくなるぐらい、全体練習を100%で取り組む」という気持ちを練習に対して持ち始めたという。
「サッカーの考え方に関しては、(やっていることが)無駄な努力にならないように、練習を100%でやることを意識しています。(全体練習で力を)抜いて居残り練習するぐらいなら、練習で100%やって、あがっちゃうぐらいのイメージでやっている。そこで妥協したら意味がないので、誰よりも練習を100%でやって、その上で一番最初にあがるのは別に問題ないと思います」