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堂安律、初ゴールを生んだ意識の変化。弱点は日々改善、飽くなき向上心で急成長

この夏にガンバ大阪からオランダ1部のフローニンゲンへと移籍した堂安律だが、リーグ開幕戦以降出場機会を得られていなかった。しかし、ここにきて中2日の連戦でしっかりとゴールに絡み、チームの勝利に結果で貢献した。ここまでの間に19歳の若武者は何をして過ごしていたのか。それを紐解くと、向上心の塊である堂安のサッカーに対する真摯な姿勢が見えてきた。(取材・文:中田徹【オランダ】)

text by 中田徹 photo by Getty Images

中2日で結果を出した堂安。試合前からあった「予感」

堂安律
堂安律はオランダで確実に成長を続けている。中2日の連戦で結果を残し、努力の成果があらわれ始めた【写真:Getty Images】

 リーグ開幕戦以降、公式戦で出場機会のなかった堂安律だったが、中2日の連戦で結果を残した。

 9月21日のKNVBカップ1回戦、フローニンゲンはアマチュアのヘルクレスと対戦した。後半開始から右サイドハーフとして出場した堂安は、ピッチに立ってからわずか43秒でスコアを2-1とする逆転ゴールを決めた。チームは4-2で勝った。

 24日のエールディビジ第6節、対トゥエンテ戦を翌日に控え、アーネスト・ファーバー監督は「明日はお前が“10番”だ」と告げた。

「(カップ戦で)結果も出しましたし、流れも変えていた。海外はそういうところだと思って来たので、先発が来るかなという予感はしてました。そのとおりでした」

 トゥエンテ戦でも堂安はチームの決勝ゴールに絡んだ。51分、左からのクロスに対して堂安が左足ダイレクトで合わせた。このシュートはDFにブロックされてボールは高く宙に舞い、反応良く落下地点に入ったウサマ・イドリッシがヘディングシュートを決めた。これが値千金のゴールとなり、フローニンゲンが1-0で勝利した。

 この日の堂安はボールタッチこそ少なかったが、いくつかセンスの高いプレーを披露した。45分、自陣から一気に長い距離をドリブルして敵陣に入り込み、相手2人をかわしてからスルーパスを出したシーンは、そのひとつだ。

 66分にも、味方GKのロングキックを腿で浮かせてマーカーの頭を越し、そこから一気にゴール前まで走り込んでジャンピングボレーを撃つ、ダイナミックなプレーがあった。

「あれを決められる選手になりたい。ボールを奪ってからスプリントして、一番点の獲れるポジションに入っていくというのは、Jリーグの時からの課題でもありました。あそこで頑張ることで、個人技でいくよりももっと楽に点を獲ることが出来ると思います。クリスティアーノ・ロナウドも、ああいう点ばかり。最近はそういうのを意識しています」

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