苦しい内容も白星勝ち取ったインテル
試合終了間際にダンブロージオがヘディングシュートを決め、インテルは勝ち点3をもぎ取った【写真:Getty Images】
一方、インテルは勝利。ただしこちらも試合内容はかなり苦しいものだった。成績不振でイバン・ユリッチ監督には解任の噂も上がるジェノアは、マンマーク主体の激しい当たりでインテルの攻撃を封じにきた。そしてボールを奪えば、サイド攻撃でチャンスを作る。現在ブレイク中の16歳CFピエトロ・ペッレグリも、前線でタフにプレスをかけつつ果敢にゴールへと迫り、インテルのCB2人に圧力をかけ続けた。
インテルのルチャーノ・スパレッティ監督はミスの多かったアントニオ・カンドレーバを後半早々に下げ、また俊足の19歳ヤン・カラモーを投入するなど選手交代策で流れを必死に変えようとするが、相手ゴールは割れずに時間はじりじりと経過した。
しかし、こうなっても集中が切れないのが今季のインテルが違うところ。大詰めの87分、左CKに対してファーサイドから走りこんだダニーロ・ダンブロージオがヘディングシュートを決め、勝利をものにした。
彼らとは対照的に、ローマの2チームはそれぞれ力の差がある相手との対戦ながら内容でも危なげなく勝利を収めた。
ラツィオはイタリア代表FWのインモービレがこの日も絶好調。24分にPKを決めて先制すると、前半終了間際には華麗なドリブルからエリア内で3人を抜き、シュートを突き刺して追加点。
インモービレはなおも止まらず、60分には正確なパスでアダム・マルシッチのセリエA初ゴールをお膳立てした。インモービレもこれで開幕6戦で8ゴールと絶好調。彼の活躍は、ロシアW杯欧州予選プレーオフに回る可能性が高くなって来たイタリア代表の行方も左右する。