補強・総合力診断
マンチェスター・ユナイテッドの2017/18シーズン予想布陣(黄色は新加入選手)
IN
DF ヴィクトル・リンデロフ(ベンフィカ)
MF ネマニャ・マティッチ(チェルシー)
FW ロメル・ルカク(エバートン)
OUT
DF ティモシー・フォス=メンサー(クリスタル・パレス/期限付き移籍)
MF ジョシュ・ハロップ(プレストン)
FW ウェイン・ルーニー(エバートン)
補強評価:A
新戦力はいずれも即戦力。特にリンデロフを除いた2人はすでにチームに欠かせない存在となった。ルカクの加入は、イブラヒモビッチ離脱後の深刻な得点力不足の問題を解決。実力は申し分なく、どんな相手にも脅威になっている。
今夏最大の成果はマティッチの獲得かもしれない。長身のセントラルMFは自慢の守備力で中盤を引き締め、ポグバの能力を引き立てる。カバーエリアが尋常ではない広さだった昨季から打って変わり、ポグバは攻撃により力を注げるようになったことで開幕から躍動している。
プレミアに慣れるまでは時間がかかりそうだが、将来性を考慮すればリンデロフの獲得はプラスに働くはず。昨季までと変わらない最終ラインの構成では、いつほころびが見えても驚きはない。今夏の補強はどれも的確で、将来性やチームにもたらす効果を考えれば、総額1億6000万ユーロという金額は妥当だったと言えるだろう。
総合評価:A
対戦相手によってメンバーやフォーメーションを変えるモウリーニョ監督だが、ルカク、ポグバ、マティッチの3人を安易にレギュラーから外すことはできないだろう。若手のラッシュフォード、マルシャル、リンガードに加え、チームに違いをもたらすことができるマタ、プレミアに適応し始めたムヒタリアンという異なるキャラクターの選手が揃っている2列目はプレミア屈指クオリティを誇る。
ボランチには、ポグバと新加入のマティッチが君臨していたが、前者はCLの初戦でハムストリングを痛め離脱を余儀なくされた。そのためマティッチの相方を誰にするのかという問題に直面しているが、ハードワークのできるエレーラ、ベテランのキャリック、高さのあるフェライニという多彩な控えがいるため、影響は最小限にとどめることができそうだ。
最終ラインの面々は昨季と変わらないものの、最後の砦には今季も守護神ダビド・デ・ヘアが健在。どのポジションにも控えがいて層が厚く、大きな穴が見当たらない今季のユナイテッドは、プレミアリーグの有力な優勝候補だ。
【了】