香川はベンチスタートか。それでも出場のチャンス大
デレ・アリは出場停止だが、仮にトッテナムがエバートン戦と同様の布陣で臨んでくるのであれば、ドルトムントにとって不利な展開となるかもしれない。スパーズは直前のエバートン戦で[5-4-1]を採用。3バックに左右両ウイングバック、先述のボックス型の中盤4枚、そして1トップだ。
対してボス監督は、これまで一貫して中盤が逆三角形の[4-3-3]を採用してきた。しかしこのままだと、ヌリ・シャヒンの1ボランチで敵の2シャドーに対応せざるを得ない。中盤が数的不利に陥ってしまう。そもそもの布陣変更か、相手に応じて守備時にブロックを作るか、何らかのプランが必要になりそうだ。
香川真司はロンドン遠征に帯同している。もはや脱臼した左肩に何ら問題はないようだが、フライブルク戦で出番がなかったことで、ひとまずスパーズ戦でもベンチスタートだろうか。しかし難敵を相手に、交代のカードはフルに切られることが予想される。出場のチャンスは十分にあるのではないか。背番号23は、“聖地”ウェンブリーでの試合は「タフなゲーム」になると予想する。
「本当に自分にとってはそこの厳しさだったり、そういうところでどこまでやれるんだっていうのは、試されると思うんで、そこをチームとしても個人としても、勝ち切れれば、さらに自信はつくと、いけると思うんで、本当に厳しい試合にはなりますけど、チャンレンジして勝ち切りたいと思います」
初戦でトッテナムに勝ち切ることができれば、レアル・マドリーも同居するグループHを勝ち抜く上で、まだ手探りのあるチームにも「自信はつく」に違いない。そして怪我の影響で少し出遅れた香川にとっても、これからに向けて、弾みがつくはずだ。
(取材・文:本田千尋)
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