ベンチにも質の高い選手たち。ゴール量産と同様に際立つ守備力
今季の川崎の本当に特筆すべき点はその層の厚さであり、ピッチのあらゆる場所からベンチに至るまでクオリティーの高い選手が揃っている。
ピッチの両端にはチョン・ソンリョンと小林悠というトップレベルの個人が君臨し、エウシーニョや谷口彰悟、車屋紳太郎、家長昭博、阿部浩之といった選手たちも重要な役割を果たしてきた。ベンチにもエドゥアルドや田坂祐介、森谷賢太郎、森本貴幸などが控えており、質の高い交代選手も送り出すことができる状況にある。
「今は誰が出場しても自分たちのサッカーができるようになっていて、良いパフォーマンスを見せて結果を出すことができています」
マリノスに3-0の勝利を収めた土曜日の試合後に、奈良竜樹はそう話していた。彼もまたチームにとって欠かせない存在となった選手の一人だ。
だがフロンターレが試合に臨む姿勢は、決して楽しむだけでもなければ無謀なものでもないと奈良は固く主張する。ゴールを量産できていることと同じくらい、シーズン15回目のクリーンシートを達成したという事実も重要であることを強調した。
「(守備陣も)ディフェンス以外の面でも貢献することを考える必要はありますけど、攻撃的なチームだと言われているからといって、失点を気にしないというわけではありません」と奈良は語る。
「後ろが無失点に抑えられれば、それだけ勝利の可能性は高まります。3点取れれば1点取られてもいいとは考えていません。4点や5点取ったとしても、守備では相手に何もさせず失点しないようにしたい。それが今の僕らのスタンスであり考え方です」