W杯アジア最終予選に出場も、悔しさ残る代表デビューに
1年とちょっと前の昨年9月1日。埼玉スタジアムでまさかの逆転負けを喫した、UAE(アラブ首長国連邦)代表とのワールドカップ・アジア最終予選初戦をほろ苦い思いとともに終えた。
この試合で史上6人目の国際Aマッチ通算100試合出場を達成した不動のキャプテン、長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)とコンビを組むボランチとして、A代表デビューを果たした。
初陣が国際親善試合ではなく、アジア最終予選となるのは前例がなかった。果たして、大島は結果的に失点に絡み、後半30分に原口元気(ヘルタ・ベルリン)との交代でベンチへ下がっている。
「悔しいです。自分の持ち味を出せなかったし、このチームに必要とされているのは守備の部分だと思うので、そこで球際で負けて失点につながることもあった。まだまだだと思いました」
舞台を敵地バンコクに移した5日後のタイ代表との第2戦では、一転してベンチ外となって2‐0の勝利を見届けた。そして、ハリルジャパンに招集されない日々がいま現在にまで至っている。
「僕ができることを全力でやりたい。それは攻撃の部分においてアクセントをいろいろとつけたいと思っているし、課題の守備というところでも、特徴のある選手が大勢いるので、そういう人たちから盗むことで僕自身の成長につながるのかなと思って日々臨んでいる」
燃え盛る闘志を静かな口調で覆い隠しながら、捲土重来を期してきた。その姿を間近で見てきたフロンターレの大黒柱、MF中村憲剛は「(大島)僚太の守備は、いつもすごいよ」と目を細める。
「すごいというか、どんどんすごくなっていく。もういい年ですから、やっぱり自覚も出ている。ウチの10番ですから、しっかりやってもらわないと困りますからね」