日本代表はサウジアラビアに0-1で敗れた【写真:Getty Images】
日本代表は現地時間5日、ロシアW杯アジア最終予選でサウジアラビアに0-1で敗れた。
スタジアムに詰めかけた6万人の大観衆のうち9割9分がサウジアラビア代表をに声援を送る状況。過酷なアジア予選の中でも“真のアウェイ”となる試合での貴重な経験だ。
会心のパフォーマンスだった先月31日のオーストラリア戦からスタメンを4人変更した日本代表だが、この日は課題が目立った。一部の選手の守備戦術レベルが前の試合よりも低く、そのしわ寄せがチーム全体に波及してしまっていた。
とはいえ、気温30度・湿度70%という高温多湿の中、6万人に囲まれて試合中にペットボトルが投げ込まれるなど身の危険を感じるほどの完全アウェイを経験できたことは大きい。特に代表でのプレー歴が浅い選手たちにとっては、サウジアラビア戦はロシアW杯での過酷な戦いに向けて貴重な財産となるだろう。
いまの日本代表には試合中に質を落とさずプランを変えながら相手の出方に対処していくほどの臨機応変さはない。そしてハリルホジッチ監督の求めるサッカーの中で適応が難しそうな選手も見えてきた。
W杯出場を決めた日本は10月に国内で2試合、11月に国外で2試合、そして12月には東アジアカップを戦う。サウジアラビアでの成果と課題を生かすか殺すかは、残された試合でどのようにW杯に向けたチーム作りを進めていくかにかかっている。
ハリルホジッチ監督が求める「デュエル」や攻守における激しさ、スピードなどを体現できる選手も増えてきており、チーム内の競争は激しさを増していきそうだ。
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