乾貴士【写真:Getty Images】
【日本 2-0 オーストラリア 2018年ロシアW杯アジア最終予選】
日本代表は31日、ロシアW杯アジア最終予選でオーストラリア代表と対戦し2-0で勝利した。この結果、6大会連続となるW杯本大会出場が決まった。
多彩な技術で相手を翻弄する乾貴士だが、オーストラリア戦における彼の貢献はむしろ守備面に表れていた。
「攻撃はもちろん、守備の面ですごく厳しい状況になるのはわかっていた。(長友)佑都くんのところで1対1を作られない様に、そこで助けに行ける様にしていくっていうのは思っていたので。あそこで1対1になっちゃうと佑都くんの負担がすごく増えてしまうので、そこはしっかり考えながらやっていました」
球際で強さを発揮するタイプではない。しかし、いいポジション取りで相手のパスコースを消し、プレスに行くかどうかの判断も良かった。乾のそうした振る舞いが、オーストラリアをけん制していた。
W杯への切符は手にしたが、この日のメンバーがそのままロシアのピッチに立てるわけではない。ここからまた競争が始まる。だが、乾は日本代表に選ばれるかどうかで一喜一憂することはないようだ。「勘違いされたくないんですけど」と前置きし、こう語った。
「選ばれなくても仕方ないメンツが揃っているというか。左サイドで選ばれている全員のことを認めていますし。今回選ばれていない宇佐美(貴史)もそうですし、全員のことを認めているので、選ばれなくても仕方ないと思っている。でも、選ばれたからにはしっかり自分のやるべきことをやりたい」
その意味で今回、乾は求められた仕事を全うしたと言えるだろう。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
【了】